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【支出】【税金】恐ろしい消費税増税インパクト-毎年1%引き上げられ2024年に消費税率17%となるとどうなる?

急速に少子高齢化が進み国家財政の再建が急がれている中、政府による社会保障支出と国民負担による税金負担の議論が続けられてきました。昨年4月にそれまでの5%から8%に引き上げられた消費税ですが、次は2017年4月に10%への引き上げが決まっています。

 

ただし、これで十分というわけではなく、さまざまな場面で、10%超への引き上げが論じられているのが現状です。
今年1月に経済同友会が「次世代にツケを残すな」として消費税17%を政府に提言しました。2017年4月に消費税が10%になった後も、18年は11%、19年が12%……と毎年1%ずつ増やし、2024年までに17%にするというプランです。

 

ここでは「シミュライズ」の個人の家計データをもちいたシミュレーションを行い、この経済同友会のプランどおりに消費税率の増税が行われる場合の家計への影響度を確認したいと思います。

 

 

経済同友会の提言における消費税引き上げの議論について


提言の中では、消費税率を含め、GDP成長率、物価上昇や社会保障費の削減などについていくつかのシナリオをもとに将来の試算をおこなっています。国際的な財政再建のコミットメントである、2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化の目標の達成のためのシナリオとして、消費税を次のように引き上げるシナリオをあげています。

 

消費税について、2017年4月に10%へ引き上げたのち、2024年まで毎年1%ずつ17%まで引き上げる
すなわち、次のようになります。

 

2017年   10%
2018年  11%
2019年  12%
2020年  13%
2021年  14%
2022年  15%
2023年  16%
2024年  17%

 

なお補足ですが、試算によると、プライマリーバランスの2020年度黒字化のためには、上記の通りの消費税引き上げと合わせ、内閣府の試算と同様の高い成長率に加え、社会保障関連費の年間5,000億円削減などの抜本改革が必要とされており、消費税の引き上げはまず最低条件ということとだといえるでしょう。

 

 

 

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主要国の消費税率の現状


消費税率が17%まで引き上げられたとしても、世界ではまだまだそれ上回る国が多く存在します。
主要国の現在の消費税率を下記にまとめていますが、現状の日本の8%は、グローバル目線ではかなり低い水準だということが分かります。

 

主要国の消費税の現状

 

 

消費税率 段階的引き上げのインパクト


まず、いくつかの典型的な人物像を考え、消費税率の段階的引き上げのインパクトを具体的に確認してみましょう。
年齢が35歳と45歳、年収により6人の人物の家計データを利用してシミュレーションを行います。
いずれも、結婚して本人が28歳と30歳のときの2人の子供がおり、総務省データに基づく収入と年齢に応じた家計支出構成をもつと仮定しています。

 

増税によるインパクト

増税前想定資産

増税後想定資産

シムラー名

年齢

年収

65歳

85歳

65歳

85歳

65歳

85歳

消費 太郎

45

 1,700

      -412

      -781

    7,253

    2,344

    6,841

    1,563

消費 次郎

45

 1,200

      -363

      -688

    4,201

    1,127

    3,838

       438

消費 三郎

45

   700

      -253

      -524

    2,238

    1,000

    1,985

       476

消費 ひとみ

35

 1,400

      -798

   -1,369

    9,363

    2,495

    8,564

    1,126

消費 ふさこ

35

 1,000

      -667

   -1,111

    5,380

    1,084

    4,713

        -27

消費 みつこ

35

   600

      -469

      -805

    2,627

       941

    2,158

       136

(各シムラーのキャッシュフローは資産金額のリンク先からご覧になれます)

 

今後の消費税率の引き上げによって、35歳年収600万円の家庭では、65歳時想定資産で470万円ほど、85歳時想定資産では約800万円の資産減少の影響がみてとれます。35歳で年収1,000万円の家庭では、これがそれぞれ670万円、1,100万円ほどとかなり大きくなります。

 

収入が多く、その分支出が多くなるにつれ、また年齢が低いほど、消費税率の将来資産に対する(将来資産が減少する)影響度が大きいことが分かります。

 

次に、シミュライズに存在する統計的に作成された1万人の人物データプールを利用してシミュレーションを行い、世代別、収入別に消費財率引き上げが与える影響度をもう少し詳しく確認してみたいと思います。

 

ここで分析に利用している人物データは、総務省や国税庁等による日本の人口、給与、住宅、家計など各種調査データをもとにして、年齢、収入、家族構成、家計支出などが国全体の統計データ分布にある程度沿うように作成された人物プールとなっています。

 

年齢層別の将来資産の平均的な減少幅


まず消費税率の引き上げによって、将来資産が平均的にどのくらい減少するのかを世代別にみてみましょう。 

 

年齢層別の将来資産の平均的な減少幅

 

年収が増え、また家族が増えるなどで支出が増加し、かつ将来にわたり支出をする期間の長い25~30代の世帯でインパクトが大きく、年齢があがるにつれて徐々に影響は小さいことが確認できます。 25歳~35歳の世帯では、65歳時の想定資産が平均的に600万円弱、85歳時の想定資産が900万円~1,000万円程度減少する結果となっています。

 

年齢層別の将来資産の平均的な減少幅


続いて年間の家計収入によって将来資産が平均的にどのくらい減少するのかを見てみます。上記と同様のデータを用いたシミュレーション分析結果は下記のようになります。

 

家計年収別の将来資産の平均的な減少幅

 

年間の家計収入が高くなるに(したがって支出が増加する)につれ、インパクトが大きくなっていることがわかります。年間の家計収入500万~800万円の世帯では65歳時の想定資産が平均的に400万円ほど、85歳時の想定資産が900万円前後減少する結果となっています。家計収入1,000万円超の世帯では、65歳時の想定資産が平均的に500万~700万円ほど、85歳時の想定資産が1,100万~1,500万円も減少する結果です。

 

年齢層・年収帯別の65歳想定資産の平均的減少幅


最後に世代別、家計の収入に応じて65歳の想定資産額が平均的にどのくらい減少するのかを確認します。

 

年齢層・年収帯別の65歳時資産の減少幅

 

若い世代では相当大きな減少幅となっており、20代後半では、年収500万円の家庭で65歳資産が700万円ほど減少年収700万円では1000万円、年収900万円では1,200万円程減少する試算となります。 

 

年齢の上昇にともない減少幅は少なくなりますが、それでも40代で年収700万円だと65歳時資産が300万~500万円ほど減少年収1000万だと500万~700万円ほど減少する結果となっています。

 

結論


経済同友会の提言に基づく消費税率引き上げシナリオをベースとし、人物データを利用したシミュレーションにより、消費税率の引き上げが個人の将来資産に与える影響は想像以上に大きく、年齢が若い人、年収(支出)が多い人ほどより大きなインパクトがあることが確認できました。また、年齢、家計年収に応じ、将来資産が減少するおおよその金額の目安をみることができました。

 

今回はあくまで経済同友会のシナリオをベースにした分析であり、提言通りに将来の消費税率が決まるわけではありません。ただし、日本の財政状況を考えると今後の増税圧力は高まってくると考えられ、個人レベルでは、資産運用に対する知識の拡充など早めに資産を積み上げる意識をもつことが大切といえるでしょう。

 

 

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