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【支出】日銀の追加緩和を急がせた想定外なエネルギー価格 上がって欲しい、下がって欲しい?原油価格

先月末の日銀の第2弾サプライズ金融緩和であったが、日銀の一番気にしているところはもちろんデフレからの脱却であり、2%の物価上昇、インフレの達成である。

9月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)が3%の伸びとなったが、消費税の影響(2%)を差し引くとなんと1%しか物価上昇していない。

日銀が目指すのは金融緩和で個人消費や企業投資が増え、それが物価に反映されて賃金なども上がる好循環だ

 

大胆な金融緩和のせいで円安は進行し、輸入品の値上がりで物価上昇の支えとなっている。これは日銀の期待している物価上昇ではなく、あくまでも副作用的なもの。

10月に入り、原油価格は急落し、円安の影響を打ち消して国内のエネルギー価格も低下となっている。

 

【1986年からの米国の原油価格推移】

WTIスポット価格

1986年から見た原油価格(WTI)の推移。金融危機後の急落から、上昇局面にあった。

 

 

【2014年に入ってからの米国原油価格(ドル建て)の推移】

gennyu

6月ころから下落を始め9月に入り、急落している。7月は105ドル(1バレルあたり)以上であった原油価格は、80ドル近辺までに急落している。

80ドルを下回ると米国のシェールガスのコストの方が高くなり、米国のシェールガスビジネスに大きな打撃を与えることになる。

 

 

 

【日本の原油価格先物価格の推移:TOCOM】

原油先物価格

 

 

円建ての原油価格の推移をみても、9月末には66,000円程度あった価格が現在58,000円程度まで、13%程度も下落している。

 

9月までののエネルギー関連の消費者物価は以下のように推移し、この3,4か月は下落傾向にあり、物価を押し下げる方向にある。

前年対比の推移であるが、水準自体はまだ5以上、10未満と高い位置にあるが、低下傾向がこのところ継続している。

 

エネルギー関連所費者物価

 

 

エネルギー価格は個人の生活のためには低位安定が望ましい。

原油価格上昇、円安による円ベース価格のさらなる高騰でエネルギー価格が高騰し、全般的な物価高騰を加速させてしまい、個人消費に打撃を与えらることは決して好ましくない。

 

しかしながら、物価2%上昇を是が非でも達成したい日銀、

消費税のアップを年末にかけて判断する政府にとっては、

個人消費の回復、企業の投資が回復し、その結果として、物価の安定的な上昇を実現しているとなんとか言いたいところである。

 

家計消費の回復を実現しながら、物価の上昇を実現するという難しい舵取りが日銀や政府に必要となってきている。

 

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