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【知性】幸福についての分析~ 書籍「日本の幸福度」の紹介

幸福の経済学は2000年代に入り、経済学的な研究が始まった比較的新しいエリアであるが、現在の日本においてGDPが伸び悩み、中国にその経済規模を追い抜かれる状況下、 これからの日本のあり方、進むべき方向を考えるうえで、幸福とはなにかを様々な面から分析することは非常に価値のあることである。

 

 

本書は、弊社のシミュライズサービスの出発点ともいえる、「幸せになるにはどうすればよいかを考える」というサービス理念にも大きく影響を与えている。

 

経済成長は長い間国民に富と幸せをもたらしたが、成長が鈍化し、高齢化社会を迎えた日本では、経済成長以外の要素でも幸せを求めることが必要な時期である。

 

本書は幸福の経済学の現状と課題について触れながら、なぜ不幸なのか、なぜ幸福なのかを、その要因を分析しながら、解き明かしてくれる。

本書は人間の基本属性、性別、年齢、学歴、職業、所得、消費、資産、選好、意見、宗教、習慣といった客観的要素の検証から始まり、

  • 労働・失業と幸福
  • 格差と幸福
  • 地域格差があるか
  • 結婚・子育てと幸福
  • ワークライフバランスと女性の幸福度

といったテーマに取り組んでいる。

 

統計的な要素、経済学的な要素の強い側面もあるが、幸福は何から構成されているのか、人間はどのようなことで心を満たされるのかを考えるきっかけを与えてくれる書籍である。

ぜひ統計的な側面よりも、より得られる結果を直感的に感じてほしい。

 

一例として

  • 病気について

当然健康状態は幸福に大きな影響を与えると思われるが、

「人々は健康状態が悪くなった場合でもその状況に適応するため、病気と幸福度の相関は低い。」

「また病気になると、健康であった時点の幸福度の基準点を低く変化させるのことで、病気になったことによる幸福度の悪化が調整される。」

また幸福度が与える健康への影響についても、

「幸福度の高い国は健康状態も良く、高血圧の国民の割合が低く、所得や乳児死亡率をコントロールした場合でも幸福度の高いほうが平均寿命は長い。」

ことがわかっている。

  • 子供の存在について

「子供の誕生により幸福度は影響を受け、子供誕生と子育てにより結婚の幸福度は低下する。」

「多くの場合親は子供からプラスの影響を受けえいると感じるために生活全般にわたる幸福度は上昇するが、結婚の幸福度は低下する。」

またこの効果は男女により違いがあり、女性は子供が生まれると母親としての新たな役割にストレスをため込んでしまい、さらに妻がフルタイムで仕事をしている場合は、子供の数が増えるに従い、結婚からの幸福度は低下してしまう。」

 

とう様々な納得のできる影響とそうではない意外な影響を確認することができる。

 

 

 

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